リゾネーターギター ブルース、スライドギターにおすすめ

リゾネーターギターについて・・・

サニータジマです。

ブルースというとリゾネーターギターは避けて通れない道だと思います。

私も好きなので、リゾネーターギターについて語ってみたいと思います。

私の個人的な主観が多く含まれますが

御了承ください。

リゾネーターギターとは

戦前のエレキギターがない時代、

アコースティックギターの音は、管楽器やピアノの音に掻き消されてしまいました。

管楽器やピアノの音量に負けないギターとして、開発されたのがリゾネーターギター です。

鉄製のボディに共鳴板を搭載し、音量の増大を目指しましたが

期待された音量は出せませんでした。

リゾネーターギターが開発されたその直ぐ後に、エレキギターが開発され

リゾネーターは時代の流れと共に忘れられていきました。

しかし、その独特のルックスや音は、一部のミュージシャンから現在でも支持されています。

特にブルース、カントリー、ハワイアン、ブルーグラス等のジャンルで使用されることが多いようです。

ナショナルギター

National String Instrument Corporation

リゾネーターギターを開発した、アメリカのギターメーカーです。

1925年、ドピエラ兄弟とジョージ・ビーチャムによって設立されました。

ドピエラ兄弟は経営上のトラブルから、ナショナルを離れ1928年Dobro Manufacturing Companyを設立します。

いわゆるドブロです。

リゾネーターギターをドブロギターと呼ぶこともありますが、ドブロとはギターメーカーの名前ですね。1942年に倒産しています。


Scarecrow氏、所有のナショナルデュオリアン

1936年製、14フレットジョイント

共鳴板 コーン

リゾネーターギターには、コーンと呼ばれる共鳴板が付いています。

このコーンが独特な音とデザインを生み出しています。

ナショナルギターの共鳴板は、内向き凸に付いているビスケットコーン。

ドブロギターの共鳴板は、権利争いから外向き凹になり

8本足の蜘蛛の巣状のフレームの下にコーンが設置されるスパイダーコーンです。

音の違いはナショナルは詰まり気味でダークな感じ、ドブロは軽快で明るい印象です。

主にブルースでは、ナショナルを使用するミュージシャンが多いです。

ハワイアンやカントリー等の明るい音楽では、ドブロギターを使用することが多いようです。

ドブロギターは大きなコーンが一つのシングルコーンですが

ナショナルはシングルコーンと小さいコーンを3つ搭載したトライコーンの2種類があります。

theユーサン所有のNational Tricone

最初に作られたのはトライコーンです。

シングルコーンは、野太く荒い印象の音ですね。

シングルコーン

コーンの製作は職人の手作業で行われていたので、個体差があります。

金属でできていますが、長年使われていると劣化し、サスティーンが短くなったりしますが、

それを味と捉えるかは個人の主観によります。

ボディ

ボディは金属製のメタルボディと木製のウッドボディがあります。

リゾネーターギターの集いにて

メタルボディは金属の硬い響きを前面に出す感じです。

ウッドボディは金属の硬さをマイルドにした感じです。

ブルースではメタルボディが使われることが多く。

ブルーグラスではウッドボディが使われることが多いです。

メタルボディではブラス製とスチール製があり、見た目の違いは良くわかりませんが

ブラス製は音がまとまり、輪郭もくっきりしている印象です。

スチール製は音が暴れてうねる印象です。

まあ、あくまでも主観です。

その他

ネックは座ってギターを膝の上に置いて弾く用のスクエアネックと

普通にギターと同じラウンドネックがあります。

ネックは大体が太い感じです。

オープンチューニングで、太めの弦を張ることが多いので細めのネックでは、耐えられないかもしれません。

リゾネーター用の弦もありますが、私はミディアムゲージの弦を張っています。

Republic Guitars

ナショナルやドブロのリゾネーターギターは価格が30〜40万ぐらいするので、ちょっと手が出しにくいです。

廉価版のリゾネーターギターもあるので、そこから始めてみるのも良いかもしれません。

私が使用しているリゾネーターはRepublic GuitarsのHighway 61です。

Republic Guitarsはテキサスのギターメーカーで

ナショナル系統のリゾネーターを製作しています。

ナショナルのコピーモデルもありますが、オリジナルのパーラーサイズやカッタウェイも製作しています。

私のHighway 61はパーラーサイズでほぼレスポールと同じ感じのサイズ感で

取り回しが楽ですね。

パーラーサイズながら音量は十分あり、作り込みは本家に敵いませんが、

他の廉価版より音が良いと思うので、おすすめです。

リゾネーターギター メーカー

National String Instrument Corporation は1942年に倒産していますが

1989年にドブロ社のリペア部にいたいドナルド・ヤングとマクレガー・ゲインズによって

National Reso-Phonic Guitarsとして復活し、現在でも作られています。

Dobro

Gretsch

Republic Guitars

Mule resonator guitars

Beard

Mattsen Guitars

Regal

Fender 等々…

使用ミュージシャン

Son House

Booker White

Taj Mahal

Bob Brozman

Eric Sardinas

藤島晃一

Chihana

田島貴男

Johnny Winter

Keni lee burgess

John Hammond

打田十紀夫

Keb Mo

Scarecrow

theユーサン

サニータジマ

等々…

こう並べてみると使用されている方が、有名無名を問わず結構いるものですね。

リゾネーターギターの音は鉄の響きなので、馴染みがなく取っつきにくいものですが

聴けば聴くほど、その魅力に取り憑かれてしまうものです。

日本では馴染みが薄いですが、もっといろんなジャンルのミュージシャンに使用され

普及されるのを願っています。

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リゾネーターギター ブルース、スライドギターにおすすめ” に対して2件のコメントがあります。

  1. 愛宕町私設ライブラリ より:

    デュエイン・オールマンがおそらくドブロと思われるギターを抱えている写真を見る機会は多いですが、
    アルバム「イート・ア・ピーチ」のラストを飾るギターデュオ「リトル・マーサ」の使用楽器は
    デュエイン ⇒ ドブロ、ディッキー ⇒ カラマズーKG14という情報を見た記憶があります。
    イントロはデュエインで下パートに行き、ディッキーが上パートというのが私の推測です。

    1. sunnytajima より:

      ナショナルよりドブロが合う曲ですね!カラマズーの音はリゾネーターじゃないかと間違えることが多いですね。

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